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la Cage管理人ふみの徒然日記。 コメント大歓迎ですvv
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たまにはよいではないか!!
ということで、仕事で高知に行って来ました。
で、フライトの関係上すっごく早く着いちゃったので、ちょっぴり観光。
有名な日本三大ガッカリのひとつ、はりまや橋でガッカリした後、高知城に登ってみたよ。
400円でなかなかの満足度。今日の高知は暑かったけど、お城の中は涼しかったです!
さすがに観光シーズンでもない月曜昼間は閑散としていた・・・天守閣で風に吹かれつつ、貸切状態でまったり。
毎日トンボ帰りの出張ばかりだもの、たまにはいいよねぇ~。
いやーしかし、もう高知は満喫したな(笑)。仕事以外で行くことはないでしょう・・・

灰さんから紹介バトン回ってきた~♪このバトン超楽しいですよねwwありがとうございますww後日回答させて頂きますね!!
今日は追記にコラボSSをぺたりとな。前々から言っていた、White Wish様のリョウくんと陽平の妄想SS。設定としては、彼方がフランスに行ってしまったのを見送った帰りの陽平とリョウくんのパラレル的な。
よろしければ、追記からドウゾ。うさぎさん、お子様お借りしましたあああああ!!設定等気をつけたつもりですが、何か不都合があったら指摘してください・・・!

『リョウが幸せなら、それでいいんだ』
遠慮がちに微笑む、アイツの笑顔。
『俺じゃ・・・役不足かもしれないけれど』
躊躇いがちに注がれる、視線。
 
自分でも理由の知れぬ苛立ちに駆り立てられるように、脱いだシャツを引っ掴んで部屋を飛び出してきたのが30分前。
アイツの・・・クラークの腕を振り払って、俺は船の外に飛び出していた。
現在停泊中の星は矢鱈と雨が多い。気が滅入る。今も、霧雨がしとしとと降り注いでいる。
俺は静かに、重く淀んだ空を見つめた。
なぜ、クラークと居るとあんなに苦しいんだろう?
今まで何度も自問した言葉を、そっと呟いてみる。
クラークの温かい手が触れる度、俺は自分が自分でなくなってしまうような気がする。自分の罪を・・・忘れてしまいそうな気がする。
・・・もっと乱暴に、俺をただ抱けばいいのに。
何度そう思ったかわからない。でもアイツはそうしない。太陽のように微笑んで、俺を包もうとする。
その度に、俺は・・・
 
そんな事を考えていた、その時。
ギラリと稲光が走ると、雷鳴が轟いた。霧雨と思って油断していた俺は、ふいに訪れた轟音とまばゆい光に思わず瞳を閉ざした・・・
 
 
次の瞬間。
目前に広がっていた光景に、俺は自分の目を疑った。
先ほどまでの雨が嘘のようにすっかり晴れ渡った空。能天気に晴れ上がった空に、まるでおもちゃみたいな影が翼を広げ過ぎっていく。
俺は自分の置かれた状況がわからず、思わずあたりを見回した。
どこか広い公園らしく、青々と茂った芝生に白いベンチがいくつか並んでいるのが目に入った。周辺には、カメラを熱心に構えた人々。どうやら、空を過ぎる影・・・いわゆる、飛行機と呼ばれるもの・・・を写真に収めようとしているようだ。
俺は混乱した。先ほどまで、雨ばかりの星の、宇宙船のすぐ傍に居たはずなのだ。
それが今俺は明らかに、場所も、時間さえも超えたかに思える場所にたたずんでいる。・・・俺は白昼夢を見ているのだろうか?全く状況が飲み込めず、思わず頭を抱えた、その時だった。
「・・・おい、お前。だいじょーぶ?」
そんな言葉と共に、骨っぽい手が肩に触れた。突然の事に驚いて振り向くと、やはり驚いたらしい茶色の瞳が俺を見つめていた。
「わ・・・悪い。・・・びびらせるつもり、なかったんだけど。」
俺は改めて声をかけてきたその男を見つめた。・・・男、というより少年、と言う方がしっくり来るかもしれなかった。
柔らかそうな茶色の髪はやや長めに伸び、輪郭を縁取っている。健康的に日に焼けた肌と相まって、ゴールデン・レトリバーのような大型犬を思わせる。何か畏まったことでもあったのか、堅苦しいジャケットにその発育の良さそうな体を無理に押し込んだような姿が健気な印象を与えた。
「・・・具合、悪いんじゃねぇの?さっきから震えてるぜ?」
俺の顔をじっと見つめると、もう一度男が尋ねた。
「・・・いや、俺は大丈夫だ。」
かろうじて絞り出した声は自分でも情けなくなるほど震えていた。
「・・・・・・嘘。」
そう言うと男はいきなり俺の額に手を当てた。・・・骨っぽくて大きな手。ここに居ないアイツを思い出しそうになって、俺は思わず頭を振った.
「・・・ほらやっぱり、熱があるじゃねーか」
そう言って、男はため息をついた。その困ったような表情がなんとなく癪に障り、俺は彼の手を振り払った。
「・・・・・・うるせぇな。お前に関係ねえだろ。」
そんな俺の様子を見て、彼の表情が陰った。・・・やめてくれ、そんな顔。それじゃまるで、アイツの・・・
「・・・・・・悪い」
ふいに男の瞳にいたずらっぽい光が宿り、気まずそうに頭をかいた。
「けど、なんか性格上っつーの?困ってそうなやつ、放っておけねーんだよ。」
お人好し。
俺は呆れて、溜息をついた。言われてみれば、体がだるい。確かに、ずっと雨に打たれていたせいで、熱が出たのかもしれない。思った瞬間に、視界が歪んだ。
「・・・っておい!大丈夫かって!!」
崩れ落ちる俺の身体を、男が支えた。その瞬間、俺は意識を手放した・・・
 
やがてぼんやりと意識が戻ってきた。俺はおそらく同じ公園の、東屋に居た。相変わらず空はのんきに晴れ渡っていて、飛行機の影が過ぎる。俺は先ほどの男の膝に頭を預け、眠っていたようだ。
「・・・・・・お、気がついたか」
目を覚ました俺の顔を見て、男がにっこりとほほ笑んだ。
「いきなり気ぃ失うんだもんなー、びびったぜ。・・・病院、行った方がいいな。」
ふと真面目な表情になって、男が俺の髪を撫でた。骨っぽくて温かくて大きな手。
「・・・悪い。迷惑掛けたな。えっと・・・」
「陽平」
気まずそうに礼を述べようとした俺に、にっこりと微笑んで男が答えた。『ようへい』・・・が、おそらく彼の名前なのだろう。
「・・・ありがとうな、陽平。俺は・・・リョウ。」
「リョウかー、綺麗な名前だなー。お前、綺麗な顔してるしな!・・・だからさ、こんな所でフラフラしてると危ないぜー。オレみたいな良識ある市民が助けたからよかったけどさぁ。」
言いながら照れたのか、陽平がちょっと顔を赤らめた。・・・なんて単純な奴。そう思って思わず溜息をついた。
「・・・病院は、行かなくても大丈夫だ。このまま少し休めば・・・」
そう言ってから、はっとした。それはつまり、コイツにこのままここに居ろ、という事になる。
「・・・悪いな。俺はもう大丈夫だから、お前行っていいぜ。その格好・・・なんか用事があるんだろ?」
めかし込んだ陽平をもう一度見上げて、俺はなるべくしっかりした調子で言った。しかし陽平は、困ったように微笑んで頭を振った。
「・・・や、だいじょーぶ。オレの用事、もう済んだんだ。・・・まっすぐ帰れば良かったんだけどさ、なんかそんな気分になれなくてここでぼんやりしてたんだ。」
何か事情があるらしく、陽平の瞳に憂いの色が宿る。俺は次の言葉を待った。
「今日、オレの大切な人が遠くへ行っちまったんだ。・・・あ、死んだワケじゃねーぞ!自分の夢のために・・・遠くの国に行っちまったんだ。で、オレはここで未練がましくヒコーキを眺めてたってワケ。」
陽平はそこまで一気に言い切ると瞳を閉じ、溜息をついた。コイツに溜息なんて似合わない。そう思った俺は、励ますように声を掛けた。
「いいじゃねぇか。自分の夢のため、新たな門出ってヤツだろ。・・・お前はそいつを、ここで待っていてやればいい。」
陽平は悲しそうに微笑むと、またゆっくりと頭を振った。
「・・・サンキュな、リョウ。・・・でも、ダメなんだ。その人、ただ単に距離だけじゃなく、遠くへ行っちまったからな。」
『失恋』の二文字が頭に浮かんだ。それ以上なんと声をかけてよいものかわからず、俺は言葉に詰まった。
「・・・わりーわりー!病人に湿っぽい話しちまったな!!や、オレは別にいーんだ。その人が幸せになれば、それで!!」
どこかで聞いたセリフ。胸がズキン、と痛むのを感じる。
「・・・離れてたって。オレの隣に居なくたって。幸せを願うことくらい、出来るだろ?」
陽平の茶色の瞳が澄み切った空を見上げる。なんて綺麗な色だろう、と思って俺は見とれた。・・・いや。この空と同じように澄み切ったブルーの瞳。アイツの笑顔が胸を締め付ける。
「まぁ、オレも必ず幸せになってみせるけどなっ!・・・ってオイ!!なんでお前が泣くんだよ?!」
自分でも知れず涙が頬を流れる。・・・クラークに、会いたい。どうしようもなく、アイツの笑顔が見たい。いつもみたいに、抱きしめて欲しい。
陽平が何かを察したように微笑むと、その大きな手で俺の涙を拭った。
「・・・そっか。リョウにも、会いたいヤツが居るんだな。」
にっこりと笑うと陽平は太陽みたいだ、と思う。
「絶対にソイツのこと、大切にしないとダメだぞ。二人が一番幸せになれるように、がんばれよ。・・・あ、そーだ。お前にコレ、やるよ。」
陽平はそう言うと、自分の左手に結びつけていた紐を編み込んだブレスレットを外して俺に握らせた。
「・・・・・・なんだよ、このきたねーヒモ。」
俺の悪態にも、陽平はへらりと笑ってみせるだけだ。本当になんてお人好しなんだ、コイツは。
「ひっでーーー!!これは、オレが願掛けしてたブレスだよ!切れれば、願い事が叶うってヤツ。ロマンチックだろ?・・・ま、オレは間に合わなかったけどさ。オレの思いの分、きっとお前を助けてくれるだろ!だからコレ、お前にやるよ。」
そんなもの、まるで信じるような性格の俺じゃない。・・・けど。
「悪くない・・・かもな。」
言って、微笑んだ。陽平も満足そうに微笑むと、そっと俺の瞼を閉じさせた。
「さ、もう一眠りしろって。そうすりゃ、大分楽になるだろ?」
「ああ・・・悪いな」
陽平の大きな手が、俺の手をそっと握った。体温が心地よい。
飛行機が空を切る音が響いている。
風が頬を撫でる。
柔らかな空気が、まるで羽毛のように俺の身体を包む気がする。
そう、まるで温かなベッドに居るような・・・
 
 
「・・・・・・ここは?」
気がつけば俺はベッドの中に横たわっていた。よく見なれた船内の、医務室のベッド。
俺は呆然とした。さっきまで俺は公園に、陽平という名前の男と一緒に居たはずだった。
左手に伝わる温もりに視線を移せば、そこには・・・陽平の代わりに、クラークが俺の手を握りしめていた。
どれ位こうして俺の手を握っていたのだろう。クラークはすっかり眠り込んでしまっていて、ベッドにその体を伏せていた。柔らかな金髪がシーツの上に流れている。その無防備な寝顔を見て俺はいろいろな感情が一気にこみあげ、思わず泣き出しそうになった。それを堪えるように、俺はクラークを乱暴にたたき起した。
「・・・おい、起きろってば!いつまで俺の手、握ってんだよ!」
「・・・ん・・・あ、リョウ!!目が覚めたんだな!!」
起きるや否や、クラークは力いっぱい俺を抱きしめた。
「本当に、オレ・・・リョウがもう目を覚まさなかったらどうしよう、って思ってた。お前、雨の中で倒れてから1日、ずっと眠り続けてたんだぜ?」
丸一日も俺は眠り込んでいたのか。そういえば、クラークの顔色があまり良くない。コイツの事だから、ずっとここで俺の隣に居たのだろう。
・・・しかし、リアルな夢だった。よく、高熱を出すと幻覚を見ると言うが、これがそうだったのかもしれない・・・そう思った時だった。クラークが、不思議そうに俺に尋ねた。
「・・・あれ?リョウ、こんなブレスレットしてたっけ?」
自分の左手首を見て、はっとした。カラフルな紐を幾重にも編み込んだ、ブレスレット。前の持ち主の思いを主張するかのように、使い込まれた風合い。
「夢じゃ・・・なかったんだ」
俺は小声で呟くと、思わずふっと微笑んだ。
「え・・・何?リョウ?」
俺の言葉を聞き取れなかったクラークが怪訝そうに聞き返す。
「・・・お前に会いたかった、って言ったんだ。」
そう言って、クラークを抱き寄せた。懐かしい匂い、体温。
「リョウ・・・?ど、どうしたんだよ、急に・・・オレ、ここにいるよ」
クラークが最初は躊躇いがちに、やがてしっかりと俺を抱き返した。
 
 
瞳を閉じると、あの澄み切った青空が浮かぶ。翼を広げ、飛び去る飛行機。
もう二度と会うことはないけれど。
(・・・ありがとな、陽平)
太陽のような笑顔を思い出して、そっと心に呟いた。

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